こんにちは。DINKS MAGAZINE コラムニストのNanaです。
子どものいない生活をしている共働きの夫婦を「DINKs(ディンクス)」と呼びます。
近年、若い世代を中心に選択子なしの考え方が広まりを見せていて、令和のニューノーマルなんて表現もされ始めているようです。
関心が寄せられ始めているため、実際にDINKsの生き方にはどんなメリット・デメリットがあるのか気になっているという人も多いはず。
そこで今回は、DINKsのメリット・デメリットを、子なし夫婦のリアルな声を含めてご紹介したいと思います。
DINKsのメリット
まずはメリットから考えてみましょう。
時間を自由に使うことができる
DINKsは自分のため、または自分たち二人だけのために時間を自由に使うことができます。
24時間365日、自分のため、自分たちのための生活を送ることができる。
時間があることを最も大きなメリットとして挙げているDINKs夫婦も多いです。
夜に飲みに行くこともできる、休みの日は朝寝坊ができる、気が向いた時に出かけることができる。
習い事もできますし、二人の休みが合えばいつでも旅行に行けます。
身軽なのでどこにでも出かけられますし、新しく興味を持った趣味にも自由にチャレンジすることができますね。
子なし夫婦のリアルな声
「旦那さんと二人だけの生活は自由気ままでいい」
「一度きりの人生だから好きなことに好きなだけ時間を費やしたい」
経済的な余裕がある
DINKsは子どものいない共働き夫婦。
経済的余裕が生まれることもメリットの一つです。
子育て家庭は学費だけでも公立で800万〜私立で2000万円近くかかると言われています。
そこに食費や衣服、習い事など諸々の経費を含めると子なし世帯との経済的余裕の差がそれなりに生まれてくるものと思います。
稼いだお金を趣味や暮らしに充てることができるのは魅力的といえますね。
子なし夫婦のリアルな声
「お金のことで悩んだり我慢しなくてもいいのは大きい」
「二人とも働いているので贅沢な暮らしができる方だと思う」
子育ての苦労や心配事がない
子育ては子どもの成長を見届ける幸せや喜びがある反面、苦労も絶えません。
子供が事故に遭ったらどうしよう!よその子にケガをさせてしまったら?
子どもを持つと心配事も絶えないものです。
その点、DINKsは子育てによって生じるストレスや苦労はなく、精神的に余裕を持ちやすいです。
子なし夫婦のリアルな声
「ママ友付き合いが面倒くさそう」
「子どもがいないので家の中は静かだし、部屋を散らかされることもない」
夫婦仲が安定する
子育てにはさまざまなストレスや苦労がつきものなので、DINKs夫婦はその分精神的余裕が生まれやすいですね。
心に余裕があると相手のことを思いやることができ、二人の関係にも亀裂が入りづらく、夫婦仲が安定しやすいと言えます。
また、父親・母親という関係値にならず、男女の恋愛関係のような夫婦仲で過ごせるといった声もよく聞きます。
子なし夫婦のリアルな声
「パートナーにめいっぱい愛情を注ぐことができる」
「気の合う二人の生活だからストレスも少なく関係が安定してる」
夫婦ともにキャリアを形成できる
DINKs夫婦は仕事を続けることができ、互いにキャリアを形成しやすいです。
特に女性がキャリアを諦めることなく仕事を続けることができるのは大きなメリットですね。
やはり子どもを育てるとなると女性が休みをとって家に入るという風潮が現実にはまだありますから、思うように働き続けられるというのはキャリアを失いたくない女性にとっては大事な点なのではないでしょうか。
子なし夫婦のリアルな声
「子どもがいたらできなかった自由な働き方ができている」
「家庭に入りたいと思わないし仕事を続けたいから子どもを持たなくてよかった」
DINKsのデメリット
続いてデメリットを見てみましょう。
周囲の理解を得にくい
DINKsは近年少しずつ認知が広がってきてはいるものの、まだまだ少数派。
周囲の理解が得にくく、世間の風当たりが強いと感じているDINKs夫婦は多いようです。
また、結婚して数年経つと親や友人から「子どもはまだ?」「そろそろ子ども作らないの?」というハラスメントに合う場面も増え、回答に困るという人も。
「子ども作らないなら何のために結婚したの?」とまで言われることもあるそうです。
特に家族という制度を重んじて生きてきた年配の世代にはDINKsという生き方は受け入れてもらいづらいかもしれません。
仲のいい友人がみんな子どもを産んでいたら、取り残されたような孤独感に悩む日もありそうです。
子なし夫婦のリアルな声
「友達からの子ども作らないの攻撃がきつい」
「少子化を加速させている反乱分子みたいな目で見られるの辛いな」
親に孫の顔を見せてあげられない
親に孫の顔を見せてあげることができないのも、DINKsの大きなデメリット。
自分以外に兄弟がいない場合は特にです。
こればかりは自分自身のデメリットで片付けられる問題ではないので、親に会うたび申し訳なくなるDINKs夫婦も多いようです。
子なし夫婦のリアルな声
「一人っ子だから親に孫を抱かせてあげられないのは正直申し訳ない」
「私の幸せを願って子なしの選択を受け入れてくれたけど実は心で泣いてそう」
子育て夫婦と話が合わなくなる
周囲の友人が子どもを産む年齢になってくると、話がだんだんと合わなくなるのもデメリットといえます。
子どもを産んだ人たちは、やはり話題の中心が子どもになっていきますし、子育ての相談や進路についてなど考えることも多いので、子なし夫婦とは話が噛み合わず、互いに会いづらくなっていくでしょう。
行動できる時間帯や遊びに行く場所、金銭感覚等も、子育て夫婦とDINKs夫婦ではズレが生じるでしょうし、自然と距離が生まれてしまうかもしれません。
子なし夫婦のリアルな声
「子どもを産んだ友達と会うと常に子どもの話題だからついていけない」
「話が合わないのを感じてどちらからともなく疎遠になっていった」
離婚のハードルが低い
DINKsは互いに働いており、子どもがいないので、離婚のハードルが低いと言われています。
夫婦関係に歪みが生じた時、子どもという二人の間にある守るべき存在がいないことで、離婚話に進んでしまいやすく、手続きもスムーズにいってしまうという声はよく聞きます。
「子はかすがい」ということわざ通り、子どもがいるといないでは夫婦仲の修復にも大きな影響を与えそうです。
子なし夫婦のリアルな声
「お互い働いているし子なしだから離婚するってなったらスムーズに進んでしまいそう」
「仲が冷え込んだ時に二人を繋ぎ止めるものが何もないから離婚しやすそう」
老後の不安がある
子なし夫婦は歳をとって介護が必要になったり、どちらか一方が先立った際に、一人になってしまうリスクがあります。
もちろん兄弟や親戚、友人が近くにいてくれる場合もあるので、孤独になるとまでは言えませんが、老後に子供に面倒を見てもらうということは望めません。
介護状態になった時は施設に入ったり、介護職の人に世話をしてもらったりと、他人の手を借りることになるでしょう。
そんな時、自分の子供がいてくれたら・・・と頭をよぎるかも。
もちろん子どもは介護をしてもらうための存在ではありませんし、老後の世話を要求するのは親のエゴというものかもしれませんが、それでもやはり体が弱ってきた時や亡くなる時にそばに誰も寄り添ってくれないのは寂しいものですね。
子なし夫婦のリアルな声
「他人に介護されるよりやっぱり自分の子供に気にかけてほしいとは思う」
「死ぬとき誰にも看取ってもらえないのは寂しい」
まとめ
今回はDINKs夫婦のメリット・デメリットについてご紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか?
子なし夫婦には時間的余裕、経済的余裕、精神的余裕という3大メリットがあります。
しかし、子どもがいることによるストレスや苦労こそないものの、子どもと一緒に暮らし、子どもの成長を見届けるという幸せや喜びも得ることができません。
何事もメリットばかりではないのです。
一つ言えるのは、人はないものねだりをしてしまう生き物なので、どのみち時折立ち止まっては「あっちの方がよかったかなあ」と不安になる日もあるだろうということ。
そして人生について考えるとき、メリットやデメリットだけを天秤にかけるのではなく、自分たち夫婦がどのような人生を送っていきたいか、心の声に耳を傾けてみてくださいね。