DINKs

DINKs夫婦はいくら貯金すればいい?老後資金2000万円では足りないってホント?

2019年、金融庁の金融審議会がまとめた報告書で「老後の30年間で約2,000万円が不足する」と発表されたことが話題になりましたね。
このニュースをきっかけに老後に向けた資産形成を始められた方も多いと思います。
しかし、これはあくまで平均値を用いて算出された金額です。
生活水準が高い家庭にとっては2,000万円でも足りない可能性があります。

https://dinks.jp/wp-content/uploads/2022/01/1658196-e1643270041218-500x500.jpg
副編集長

そこで本記事では「老後に向けてお金を貯めなくては」と考えているDINKs夫婦に向けて、具体的にいくら貯金しておけば老後の不安を解消できるのかについて考えていきたいと思います。

DINKs夫婦はいくら貯金すればいい?老後資金2000万円で足りないってホント?

結論から申し上げると、老後資金は2,000万円あっても十分な額とは言えません。
老後資金は4000万円程度貯めておくのが理想です。
老後資金は2000万円必要という話が持ち上がる中、なぜ4000万円必要なのか…
その理由については後述しますが、そもそもなぜ老後資金がそんなにも必要なのか考えたことはありますか?

世間でよく話題に上がる「老後資金は2000万円必要」の根拠を簡単に説明すると、年金だけでは生活費を賄えないことにあります。
公的年金は平均して月14万円もらえるのですが、夫婦二人で暮らしていくとなると、月5.5万円の不足が30年以上生じることになると言われています。

5.5万円×12ヶ月×30年=約2000万円

ということですね。
この2000万円は老後までに自分たちで蓄えておかなければなりません。

しかし、子供がいなくて比較的経済的な余裕があるDINKs夫婦には4000万円は必要だと思われます。
ここからはその理由について解説していきます。

なぜ子供のいないDINKs夫婦が老後資金に4000万円も貯めておくべきなの?

DINKs夫婦はなぜ一般的に言われている老後資金の2000万円では足りないのか?
それは生活水準の高さが関係しています。

先述した金融庁の金融審議会がまとめた報告書では、無収入で年金生活を送っている夫婦は実収入より実支出の方が多いということも発表されていました。
仕事を辞めて年金生活になり、平日も自由時間になったことでお金を使う機会が増えるからだと思われます。

また、退職金でまとまったお金が手に入るので「少しぐらいいいだろう」とついつい贅沢してしまうというのもあるのでしょう。
いずれにせよ、無職で老後を30年以上も生きることを想定すると、2,000万円の貯蓄では少し寂しい老後生活になってしまいそうです。
さらに、DINKs夫婦は子供を育てていない分、自分たちの生活にお金をかけることができるため、生活水準が高くなってしまっているケースが多いです。
そのため、一般的な老後資金よりももっとお金が必要になる可能性が高いのです。

以下の条件を希望するDINKs夫婦は、老後までに4000万円を貯めておくことが理想といえます。

・月に5万円ほど自由に使えるお金が欲しい
・65歳以降は仕事をしないつもりだ

しかし、4,000万円もの大金を蓄えるには、月にいくらのお金を貯めていけば良いのでしょうか?

月々いくら貯めればいい?年齢別の貯金プラン

ここからは具体的にどうやって4000万円もの大金を貯めていけば良いかについて考えていきます。
いきなり4000万円貯めましょうと言われてもピンとこないと思うので、年齢別にいくら貯めればいいのか細分化して具体的な数値を求めてみましょう。

今回は20歳・30歳・40歳の3パターンで試算してみました。
仕事をリタイアするのは年金が受け取れる65歳と仮定して計算しています。

年代別の老後資金4,000万円を貯めるのに必要な額は以下のようになります。

年齢 必要貯金額(年間) 月換算
20 80万円 老後までに約6.7万円の貯金が必要
30 115万円 老後までに約9.6万円の貯金が必要
40 160万円 老後までに約13.3万円の貯金が必要

こうして見てみると、若い頃から始めておけば無理のないペースで資産形成ができることがわかりますね。
20歳を例に挙げれば夫婦で月に約6.7万円ですから、半分ずつ払うとすると33,500円です。
なるべく早く始めるに越したことはありません。

ただし、自営業者やフリーランスの方は注意が必要です。
なぜなら、会社員や公務員の夫婦は厚生年金に加入しているので、年金の平均受給額も14万円と高額です。
しかし、多くの自営業者は国民年金に加入していますから、老齢基礎年金しか受け取れません。(別途、国民年金基金に加入している場合は問題ありません)
国民年金の平均受給額は55,000円と言われていますから、差額の85,000円は自力で埋めなければならないのです。
自身がどれぐらいの年金を受け取れるかによって必要な貯金額も大きく異なるため、実際に貯めるべき額はぜひご自身でも計算してみてください。

貯金が苦手な夫婦必見!お金がなかなか貯まらないのはなぜ?

経験がある方も多いと思いますが「よし、これから毎月6万円貯めるぞ!」と意気込んでいても、実際に行動に移してみると意外と貯めれなかったりするものですよね。

生きていれば冠婚葬祭や家・車の修理など急な出費もありますし、ストレスのあまり酒や買い物で散財しまうこともあり、さまざまな理由でお金が出ていきます。

しかし、それらを貯まらない口実にするわけにもいきません。

そこでここからは、よくある「お金が貯まらない原因」を4つ取り上げ、それぞれの対策をご紹介していきます。

お金が貯まらない原因1:就労不能に陥る

夫婦二人で生活していると、どちらか一方が働けなくなることで収入が減ってしまい、家計に大きなダメージを受ける展開も考えられますよね。
安定した収入が急に無くなってしまえば大変厳しい生活を強いられますし、貯金どころではなくなってしまいます。
だからこそ、就労不能をカバーするための保険に加入するのがオススメです。
特に貯金が少ない20代の人は必ず付けてほしいですね。
夫婦二人とも付けるのが望ましいですが、保険料を抑えたい場合は稼ぎが大きい方だけに付けるだけでもかなりリスクを抑えられます。
夫婦にとっては収入が途絶えてしまうことが一番辛いので、そのリスクをカバーできる就労不能保険にはぜひ加入をしておきたいですね。

お金が貯まらない原因2:家計管理がうまくいってない

夫婦によって家計管理のしかたは様々ですが、家計管理の仕方は大きく分けて次の2つに分類できます。

・夫婦で財布を一緒にする「一体型」
・夫は主に固定費、妻は流動費といった具合に支払いを分担する「役割分担型」

DINKs夫婦には財布を別々にして、支払う物を支払って残ったお金はお互い好きに使ってしまうという「役割分担型」の家庭が多いようです。
しかし、役割分担型の家計管理はデメリットの方が目立ちます。
なぜなら、財布を別々にしていることで全体像が把握できないからです。
また、収入が多い方と少ない方で格差が生まれてしまいやすいという欠点もあります。
財布を別々にすることでお互い執拗に管理されずに済むというメリットはあるものの、「妻(夫)が貯めてくれているはず」とパートナーを当てにしていると、いざという時に全くお金がなかったという事態に陥りかねません。

ではどうすれば良いのでしょうか?
一つの解決策としては「収入のパーセンテージに応じて負担割合を決める」ことです。
たとえば夫の収入が65%、妻の収入が35%の夫婦であれば、費用負担も夫は65%、妻は35%といった具合に割り振ります。
そうすることでお互いに納得感が生まれますし、同じ要領で貯金していけば確実に資産形成が出来るはずです。

お金が貯まらない原因3:ついつい使ってしまう

お金はあれば自然と使ってしまうものです。「天引き」で確実に貯めていきましょう。
夫婦で月に6万円貯めると決めるも良し。
計算が面倒な人は収入の25%などと割合を決めて機械的に貯金するのも良いでしょう。
若い頃から少しでも貯め続けていけば、歳を重ねてからも無理なく老後までにまとまった資産形成が間に合います。
ついつい使ってしまう人は欲望が生じるたびに我慢するとストレスが溜まって爆発した結果、たくさんお金を使ってしまいがち。
「天引き」をしておけば、残ったお金は気にせず使って良いお金なので、お金の管理が苦手な人には特にオススメの方法です。

お金が貯まらない原因4:目標が高すぎて無理だと諦めてしまう

十分に気をつけたいのが、今の自分の貯金額と理想の貯金額がかけ離れていることに気づいたことで、老後に向けた貯蓄を投げ出してしまうことです。
重要なことは4000万円を貯めることではなく、いま出来る範囲で老後に向けて備えておくことです。
理想にほど遠いことがわかった瞬間はショックだと思いますし、今までなんで貯めてこなかったのだろうと後悔するかもしれません。
しかし、それで諦めて何もしなかったらもっと最悪な老後になってしまいます。
理想の貯金額を達成できないのであれば、現時点でのベストを考えて目標額を見直しましょう。

老後に必要な貯金額は求める生活水準による

ここまでDINKs夫婦の老後資金は4000万円必要だとお伝えしてきましたが、全てのDINKs夫婦が必ず4000万円貯めなければならないわけではありません。
あくまでも、4000万円貯めておきたいのは以下の条件に当てはまる人です。

・65歳以降は仕事をしない
・95歳まで生きる想定
・老後の収入源は年金のみ
・月のお小遣いがひとり5万円は欲しい

株や不動産などの不労所得がある方や、65歳を迎えても働き続ける方など、年金以外にも収入があるならば4,000万円も貯める必要はないでしょう。
必要な貯金額は家庭によって異なります。
老後に向けて計画的に蓄えていくのは素晴らしいことではありますが、体力も夢も希望もある若い時から、来るかもわからない老後に備えすぎるのは考えものですよね。

・いつまで働くのか
・年金はいくら貰えるのか
・老後にお小遣いがいくら欲しいか
・今いくら資産があるのか

上述したような要素から逆算して必要な貯金額を計算することが出来ますので、今の自分も大切にするためにも一度試算してみてはいかがでしょうか。

まとめ:DINKs夫婦の理想の貯金額は4000万円程度

DINKs夫婦にとって理想の貯金額は老後までに4000万円貯めることです。
しかし、資産形成を始める年齢、受け取れる年金額、世帯年収などによって老後のために必要な貯金額は異なります。
求める生活水準によっても必要とする老後資金は変わってきます。
4000万円はあくまで理想の老後資金の目安に過ぎないので、自分たちができる範囲で蓄えていきましょう。

カテゴリー

Google検索ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5

アクセス急上昇中の記事

注目トピック

あなたにおすすめ

PAGE TOP